【橋本町町家コラム④】造作階段の作成
大工さんと業者さんと設計士で打ち合わせを重ね作成しました
こんにちは、設計見習いの松口です。
4回目は橋本町で作成した造作の階段についてです。
これまでの町家コラムはこちらからご覧ください。
日本の伝統的な仕口に「鼻栓」というものがあるのをご存じでしょうか。
上記写真は祇園祭の際の函谷鉾の組み立ての様子になりますが、黄色い丸部分の紐の部分が鼻栓の役割をしています。
今回橋本町の町家ではこの「鼻栓」の美しさが伝わるように工夫した階段を作成しました。
↓階段組み立て前 ささらの写真
今回の階段は現地で設計、大工さん、業者さんが話し合い、大工さんが現寸で板に直接書き込んだものを業者さんに渡して作成されました。
その時の写真を撮っておけばよかったと今とても後悔しています・・・
制作時は狭い場所に階段を掛けようとしているので、階段下の通路幅と階段勾配の調整で悩み、
階段1段目はせめて足をぶつけないようにとささらを垂直に落とすなど工夫していました。
そうして完成した階段がこちら↓↓
見たことのない、階段のようなはしごのような階段ができました!✨
アイアン手すりをRにすることで意匠性はもちろん、より通路の広さも確保できました。
また、手すりは入り口側から庭を見たときに手すりの存在感をなるべくなくすために薄くしています。
こういった細かい部分の意匠も考えて今後設計したいなと思いました。
次回は橋本町をプロのカメラマンさんが撮影してくださるということで、その様子をお届けします!